簿記上の現金
現金と聞くと、お財布に入っているお札とか10円玉、100円玉といった硬貨を思い浮かべますが、
簿記上の現金はこれ以外に「通貨代用証券」も含まれます。
「通貨代用証券」とは、
通貨と同じように支払い手段として利用できるものであり、
いつでも通貨と交換できるものです。
具体的には、郵便為替証書、他人振り出し小切手、
期日の到来した公社債の利札、配当金領収証、預金手形などです。
通常、手許の現金と帳簿上の現金の有り高は一致しているものですが、
帳簿に記録するのを忘れていたり、
何らかの理由で金額が違っていることがあります。
このような場合は「現金過不足」勘定で処理をします。
「現金過不足」勘定は、
帳簿と手許の現金残高を合わせるための一時的な対処法なので、
不一致の原因がわかれば、
正しい勘定科目に振り替えます。
原因がわからない場合は、
手許現金が多い場合は、「現金過不足」→「雑収入」に、
手許現金が少ない場合は、
「現金過不足」→「雑損失」という具合に振り替えます。
「現金過不足」という勘定科目を
そのまま貸借対照表に記載することはできませんので、
ご注意ください。