会計の歴史(古代エジプト編)

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エジプトと聞くと、
「ピラミッド」に
「スフィンクス」など
砂漠の中に建造されたものを
想像します。

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このピラミッドの建造に
出勤簿があったように、
会計帳簿も
ちゃんとありました。

ただ、どちらも壁画に描かれていませんが・・・。

しかし、
壁画には
パピルスに記録する記録官の姿は
描かれています。
(パピルスとは古代エジプト人が作った紙のことです。)

ところで、
古代エジプト時代には
貨幣はなく、
物々交換で成り立っていました。

じゃあ、
「帳簿なんか関係ない!」
と思われるかも
知れませんが、
出土されています。

ただし、
今のような
会計帳簿ではありません。

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メソポタミアほど
史料はありませんが、
倉庫に入っている財産について、
その一つ一つを書き出した
財産目録をつくっていました。

具体的には、
倉庫に入っている
財産の一つ一つと、
財産目録の各項目は
一対一に対応しています。

対応しているおかげで
倉庫の中を
探し回らなくても、
今何がどれだけあるか
財産目録を見るだけで
知ることができるのです。

このように、
財産と財産目録の各項目を
ひとつずつ対応させていくことを
倉庫会計といいます。

具体的には、
新しい財産が増えれば、
倉庫に財産が増えて、
財産目録にも
新しい財産を記入します。

反対に財産を手放したときは、
倉庫から財産が減って、
財産目録も、
その財産がなくなったことを
記録します。

(消し方は二重線で消していたようです。)

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このやり方は
たくさんの物品を管理するのに、
今でも使われています。

図書館の蔵書目録は
そのひとつです。

また、
お小遣い帳や
現金出納帳なども、
財産と目録の一つ一つと
対応させていて、
倉庫会計の考え方で
運用されています。

こうやって見ていくと、
進歩しているようで
そうでもなかったり
するのですよね。

倉庫会計の物的証拠は、
大英博物館に残されていて、
紀元前650年頃に活躍した

「エジプト国庫記録官・王室記録長官・国立穀物倉庫総裁兼エジプト陸軍将官」
ハップ・メンの石棺はその一つです。

この記録管によって
パピルスに記録され、
その記録している様子が
壁画に描かれている・・・。
文字が書けるということは、
やはり身分が高かったようですね。

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